レポート by なんたまサポーター 藤木実来
写真 by なんたまサポーター 門倉恵・吉岡茂
『男はつらいよ お帰り 寅さん』上映後には浪曲師・玉川太福さんが登場。太福さんは「男はつらいよ」シリーズの全作浪曲化に挑戦しており、今年5月には第18作「寅次郎純情詩集」の浪曲化を初披露する予定なんだとか。
太福さんが同シリーズの浪曲化に取り組んだきっかけは、玉川一門の大先輩である玉川桃太郎師匠が生前、映画『男はつらいよ』第1作の浪曲を持ちネタとしていたことから。桃太郎師匠没後、師匠の奥様ら関係者から許諾を得て作品を口演したところ、寅さんファンからも好評を博し、以来、作品の浪曲化に乗り出したそうです。
また、山田洋次監督から作品の浪曲化や口演の許可をもらうため、ファンレター用の宛先に手紙を送ったという裏話も。監督からは「どうぞおやりなすってください」と返事が来たそうで、その時の喜びも語ってくれました。
「浪曲とは、落語、講談に並ぶ話芸で、三味線付きのミュージカルのようなもの」と太福さん。「男はつらいよ」第17作の浪曲などをダイジェストで披露すると、客席からは笑い声が。軽快な語り口により、会場中が「寅さん」の世界に引き込まれました。
会場には「男はつらいよ」シリーズ全50作を観たという寅さんファンの方も駆けつけました。太福さんは浪曲をつくる際には同じ作品を数十回と観返すそうで、本作についても、「寅さんと『今』をつないだ名作です」と魅力を語っていました。
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