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【レポート】映画祭、最初のコンペの栄冠を掴んだ作品は? / 第1回SAITAMAなんとか映画祭コンペティション その2


レポート by なんたまサポーター 徳竹功

写真 by なんたまサポーター 岩上拓郎&映画祭事務局


●ブロック3《『アニマルプレイパーク』『こんがり』》

『アニマルプレイパーク』 監督/三浦隆行


2020年、緊急事態宣言が発出されていた春先、「『どうぶつの森』をはじめ、コロナウイルスとゲームの2つを昇華させねば、と思い制作した」という三浦監督。その言葉通り、実写とアニメをミックスさせた作品となっています。出演した菅原りこさんは「実写の演技とアニメの声優という2つの役目を同時にさせていただき勉強になりました」とコメント。


審査委員の土川さんからは、「本作は、八王子ShortFilm映画祭でノミネートされたものですが、実写+アニメの作品が多いですよね」とのコメント。松崎さんからは、「コロナと『どうぶつの森』をモチーフにしていることは直ぐにわかりました」と講評がありました。



『こんがり』 監督/月足直人


「死」をテーマにした葬式映画をつくりたいという発想の元、葬式での副葬品がヒントになり制作されたそうです。関西人の月足監督らしさが伝わるユーモアのある作品でした。


風間さんからは、「姑役の岩松れい子さんの演技は上手い! でも、最後に嫁が姑側につくのか? そこはどうか⁉」との批評。あらいさんからは、「オモシロイ作品でしたね」。審査員でも評価が分かれたことに対して、あらいさんが、「題材が題材だけに『このみ』が分かれますね! とのコメントで締めていました。(お後がよろしいようで)


●ブロック4《『パンにジャムをぬること』『BEFORE / AFTER』》


『パンにジャムをぬること』 監督/瀬浪歌央


同じに大学に通う耳の聞こえないゼミの友人、瀬戸さくらさん(すみれ役)の、「耳の聞こえない人ががんばらない映画を観たい」という言葉にインスパイアされて撮った作品。健常者とハンディキャップをもつ2人が心を通わせていく物語で、「ピアノの音」が作品の中で大きな役割を担っています。


松崎さんからは、「ドキュメントドラマのような作品。影響を受けた作家や作品は?」との質問があり、監督は「特にないです」とコメント。風間さんからは、「美しい映画! 音の使い方が上手」という講評がありました。



『BEFORE / AFTER』 監督/GAZEBO


ユーモラスな脚本と演出の中に、パラレルワールドが展開されている作品。2020年夏にGAZEBO監督と主演の川久保晴さんが、「2人で撮ろうよ」と言って制作。


実は、マンガ「ドラえもん」が大好きなGAZEBO監督。「ドラえもんだらけ」という話が今作のモチーフになったのだとか。


土川さんは、「非常にストーリーの完成度が高い」と高評価。あらいさんからは、「新型コロナがエンタメ界に与えた影響は大きいね。ところで、ドラえもん好きなの?」と逆質問が出て、マンガ談義が展開されました。



――ノミネート作の上映が全て終わると、審査員は別室に移動して、審査へ。審査中の時間は、全監督が登壇してお客様からの質問タイム。監督との質疑応答で作品への理解が深まった様子でした。

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